オメガバースにてカットされた甘すぎる露普ちゃんエロ部分
何度目だろう?ギルベルトの体内に精が吐き出され、きゅっと眉を寄せながら伏せ目がちに、数度腰を打ちつけたイヴァンをぼんやり眺める。
感じすぎて、ギルベルトの体は慢性的に緩く達し続けていた。吐息のような喘ぎは漏れるけれど、意識は朦朧としてしまっている。それでも胸に額を押し付け、ふぅと力を抜いたイヴァンの重みにまたふるりと体が震えた。
さわさわと触れる柔らかい髪の感触。だるい腕を上げ柔らかく頭を撫でると、嬉しげなため息が聞こえてくる。
ああ可愛い
ギルベルトはその、イヴァンを可愛いと思う自分に戸惑っていた。
自分より大きくて、体格も良くて、社会的立場も上で。男としてのギルベルトは、イヴァンに劣等感しか感じないというのに。組み敷かれる側、立場的な役割の雌としてのギルベルトは、イヴァンが可愛いと思う。必死で腰を打ちつけてギルベルトの中に種を飛ばし、子孫を残そうとするその姿が。
変な感じだ、これがオメガの性だというのだろうか。番になった途端もう、イヴァンに対する感じ方が180度変わってしまった。
「凄く気持ちいい、番って凄いね」
と思っていたら、どうやらイヴァンも同じ事を考えていたようだ。ずるりとペニスが抜かれ、んぅと小さく呻いても気にせずに、ギルベルトの背に腕を回しころりと反転して。イヴァンの顔を押しつぶさないよう、咄嗟に手で体を支えたギルベルトを見てふふと笑う。
顔を潰さないように。体をずらして今度はギルベルトがイヴァンの胸、頬をぺたんとつけて転がると、太くて大きな指がゆっくりと髪を梳く。先ほどと全部逆。
「石鹸とビネガー製」
「…うるせぇ一番理に叶ってる自然志向だ」
「可愛い」
…先ほどと全部逆。
言い返す言葉がなくて、むにむにと頬を押し付ける。また頬が赤くなっている気がしたけれど、全身の熱がまだ燻っているから問題ないだろう。
どくりどくりとイヴァンの胸が大きくはずんている音がする。髪を梳いていた指が、徐々に背中に移動して、すっすっと指先が触れる感触は、何処か胸をざわつかせるようだ。
「君の背中はとても綺麗。僕猫背だから、羨ましいなって思ってたんだよ」
うぅと変な声が出た。突然褒められて、すんなり喜べる相手ではない。イヴァンはそんなに甘やかす事に長けた男ではない。
「後ろから突いてたらね、凄く綺麗にしなるから。何て綺麗な背中だろうって、再確認しちゃった」
「聞いてねぇよそんな事」
甘やかすだけですむ男でもない。ごすりと胸に頭突きを入れたギルベルトに、イヴァンがクツクツと笑う。すっすっと背を撫でていた指が、更に下。尻に触れて優しく撫でられた。
さわりさわりと撫でられて、下から持ち上げるように少し強くなぞられて。くんと喉が鳴る。これは戯れではないのか、性的な意味を持っているのか、ギルベルトには判断がつかなくて。
「オメガって意味わかんないと思ってたけどね。オメガに固着するアルファ達も意味わかんなかったけどね」
「んぁ?!ん、んっ!!」
まごついているうちに、またぬるりと入ってきた指がアナルを引き上げるよう、上に引かれた。ほとんど開く事はないというのに、一気に下半身が冷えたように感じて体が震える。反射的に力の入った腹から押し出されるように、精子がくぽりと溢れ出てきた。
太股に触れているイヴァンのペニスがまた、ギチギチとその質量を増している。
「君はもう、僕しか見ない」
囁かれた言葉に、ギルベルトの心臓がどくんと鳴った。
ああ、ああ、その通りだ。欲しがられて、求められるたび何度も与えたいと思っている。誰でもなく、イヴァンだけに。
ギチギチと質量を増したペニスの先端が、少しだけ尻に擦り付けられて。開かれたアナルが、ぱくりと収縮して。ギルベルトから、笑みが漏れる。
少しだけ、腰を浮かせるだけでいい。勝手にアナルは亀頭に触れ、今にも飲み込まれていきそうだ。イヴァンはすっと指をどけ、笑うギルベルトの頬を撫でる。
「ぁあ、っふ…ん!」
ずぶずぶと、支えるでもなく勝手に飲み込まれていくペニス。腰を動かすたびに少しずつ、少しずつはまっていくそれはもう、完全に受け入れる快楽を味わう動きで。
絶叫のうちに初めて抱かれたそれを補って余りあるほど、短時間で作り変えられた体は誰のせいか。見せ付けるよう、全てを飲み込んださまを見せ付けるよう。イヴァンの上に座り込み、アナル全体でペニスを感じながら、ギルベルトは笑う。
笑って呼ぶ。
「んぁ…イ、ヴァン」
ギルベルトは意識していなかったけれど。10本の指先をイヴァンの腹に乗せ、ぐぷぐぷと時折音を鳴らしながら、汗で張り付く髪をそのままに、唇を弓月のようにすうっとあげるギルベルトが。どれほどの色気と艶を見せ付けたか。それは、イヴァンしか知らないこと。イヴァン以外には、知らなくてもいい事。
どうせもうギルベルトは、誰のものにもならないのだから。
「ひんっ!ぁ、突いてっ!あぅ、あ、ぁっ!つい、イヴァンんんっ!!」
耐えられず腰を掴み突き上げた、イヴァン以外知らなくていい事だ。
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